「The Long and Winding Road(漫漫曲折路)」は、1970年に発表されたビートルズのラスト・アルバム『レット・イット・ビー』の収録曲で、同名の映画『レット・イット・ビー』の中でも歌われています。
この当時のビートルズは、メンバー間の確執が最早修復不能なまでに悪化しており、グループ解散が目前に迫っていました。
この曲は、公式にはいつもどおりジョン・レノンとポール・マッカートニーのコンビの合作とされていますが、実際にはポールがジョンに向けて「昔に戻ってやり直そう」と語りかけるために一人で作ったものと言われています。
この曲は、ポールの知らぬ間に、新たに音楽プロデューサーに就任したアラン・クレインが
オーケストラによるオーバーダビングを施して発表しました。
歌詞の内容から、もっとしみじみとした伴奏を期待していたポールは、このドラマチックなアレンジを聞いて「大袈裟すぎる」と不快感を示したと言われています。
歌詞は、アルバムと映画とでは異なっており、またポール・マッカートニー自身のライブでも、その都度やや異なって歌われています。
今回は、ビートルズのアルバム版の原唱からデジタル技術を用いてノイズを除去した2009年のリマスター版でご紹介します。
なお、今回の漢訳については伊賀山人のものではなく、台灣の現代詩詩人游元弘(1960年10月5日-)のものを引用しました。
The Long and Winding Road
長く曲がりくねった道 (伊賀山人譯)
The long and winding road
that leads to your door
will never disappear
I've seen that road before
It always leads me here
Lead me to your door
長く 曲がりくねった道は
君の扉へと通じている
その道は決して消え去ることはない
前にもその道を見たことがある
その道はいつも私を ここまでは導いてくれる
どうかその先の君の扉まで導いておくれ
The wild and windy night
that the rain washed away
Has left a pool of tears
crying for the day
Why leave me standing here,
let me know the way
荒々しく風が吹き付けていた夜は
雨が洗い流していたが
涙の水溜りだけは残している
それは一日中泣き続けてできたものなのだ
どうして私をここに置き去りにするのか
君の扉を探す方法を教えておくれ
Many times I've been alone
and many times I've cried
Anyway you'll never know
the many ways I've tried
何度も何度も私はひとりぽっちになり
そして何度も何度も泣いていたんだ
それにしても君は知る由もないだろう
君の扉を探すために私が試し続けた数多くの方法を
Still they lead me back
to the long an' winding road
You left me standing here
a long long time ago
Don't keep me standing here
lead me to your door
それにも拘わらず試し続けたどの方法も
私をまた元の長く曲がりくねった道に 導いてしまう
ずっと昔、君が私を置き去りにしたこの道へ
どうか私をここに置き去りにしないでおくれ
君の扉へ導いておくれ
(間奏)
Still they lead me back
to the long an' winding road
You left me standing here
a long long time ago
Don't keep me waiting here
lead me to your door
それにも拘わらず試し続けたどの方法も
私をまた元の長く曲がりくねった道に 導いてしまう
ずっと昔、君が私を置き去りにしたこの道へ
どうか私をここで待たせきりにしないでおくれ
君の扉へ導いておくれ
漫漫曲折路 (游元弘譯)
這漫漫曲折路
通往你門前
永遠不會消失
我曾見過這條路
總是引我到此地
引我到你門前
暴雨狂風的夜晚
雨水沖刷大地
留下為白晝而流
滿盈的淚水
為何留下我在此佇立
告訴我該走那條路
多少次我孤獨一人
多少次我哭泣不已
反正你絕不會知道
我嘗試過多少方法
然而我還是被帶回
這漫漫曲折路
你留下我在此佇立
那是好久以前的事
別留下我在此守候
帶領我到你門前
然而我還是被帶回這裡
這漫漫曲折路
你留下我在此佇立
那是好久好久以前的事
別讓我在此苦苦守候
帶領我到你門前